『パパ、お月さまとって!』作:エリック・カール 訳:もりひさし 発行:偕成社
娘と一緒に読んでみた感想と、おすすめなところを紹介する絵本レビューです。
この絵本のおすすめまとめ
絵本の情報
- 作: エリック・カール
- 訳: もり ひさし
- 出版社: 偕成社
- 発売日:1986年12月
- サイズ:29cm×21cm
お月さまと遊びたがっている娘のために、お父さんはお月さまに会いに行きました。
お月さまを連れて帰ってきて、いっしょに遊ぶおはなしです。
読んでみた
どんどんめくりたくなる仕掛け絵本
0歳の出産祝いで贈っていただいたのがこの絵本との出会いでした。なので娘が0歳の頃からこの絵本を見せています。この本を前にするといつでも、娘から「さわるぞ!」という前のめりな気持ちを感じます。いろいろな方向に仕掛けが現れるので興味津々です。「読み聞かせ」なんて聞いていません。どんどんページをめくりまくります。
成長するにつれ、1歳半ぐらいの頃には、絵を見ながら最後までお話に耳を傾けてくれるようになりました。
こどもが見ている所が違うことに気が付く
最初、私はお月さまばかり見て全然気がついていなかったのですが、猫がいるページが数ページあるのです。娘が「にゃーにゃ」と言いながら猫のいるページを開いて教えてくれました。同じ絵本を読んでいるけど、お互い違うところを見ていたのだなあと興味深かったです。
ボローニァ児童図書展・エルバ賞推薦(1987)作品
『パパ、お月さまとって!』は、ボローニァ児童図書展・エルバ賞推薦(1987)作品です。おすすめ絵本の紹介などでは必ずその名前を見かける、エリック・カールさんの名作ですよね。名作とよばれる理由がわかるわ…!と思ってしまうほどに、たしかに娘も気に入って繰り返し読んでいます。発売日は1986年ですが、時代を超えて変わらない、こどもの心を捉える魅力があるんだなあと感じます。
お父さんが頼もしくて優しい
お月さまと遊びたい娘のために、梯子を持ってきたり、山に登ったりしてお月さまに会いにいくお父さん。お月さまを娘に渡した後は、窓から猫にえさをあげている姿が描かれています。短い物語の中の、さりげない表現から「頼りになる優しいお父さん」が感じられて、暖かい気持ちになりました。
保育園からの帰り道が楽しくなる
冬には真っ暗になってしまう保育園のお迎え。娘と一緒に空を見上げてお月さまを探しています。2歳の娘はお月さまを「おおきいきらきら」と呼んでいて、見つけると嬉しそうにしています。
最近「お月さまをとる」話をしてました。
意味はよくわかりません。笑
【おまけ】破れる心配をやめてみた話
めくるのって難しい
0歳の頃に出産祝いでいただいた絵本だったので、かなり小さい頃から見せていました。
上手にめくれなくて破ってしまったり、仕掛けを畳めなくて壊れたりで今ではつぎはぎだらけです…!
ごっそり表紙から外れてしまった時にテープで補修したらまさかの逆さまに貼ってしまって、ぎゃー、となりました…!ごめんよ…
破れたら、補修しよ
本が破れるということに、最初はやはり抵抗がありました。おそるおそる娘に本を渡していたし、お母さんがめくるから…!と触らせなかったこともありました。
考えが変わったのは保育園の参観に行った時です。
0歳クラスでは『だるまさんが』が大人気でした。みんなが代わる代わるその絵本をめくって、ボロボロでテープで補修されながら読まれていました。小さいこどもたちが一生懸命「めくる」という手の使い方を練習していて、それを受け止めている絵本が、なんだか美しく感じられたのです。
それから、もう破れたらテープで貼ればいいや!!と思いきって、がんがん渡すことにしました!!!!!
わざと乱暴に本を扱ったりするわけではないですし。借りた本はそういうわけにもいかないですが、今では手持ちの本は、おおらかな気持ちで、成長と共に、上手にめくれるようになっていけばいいと思っています。
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